横から脊柱を見ると(図では左横から)、腰椎と骨盤はつながっています。
腰椎が前方へ弯曲する(腹が前に出る、背中が後ろに反る)と、
骨盤は前傾する(前向きに傾く)ようになります。
腰の筋肉を、図のように骨盤の前後と上下の4種類に分けると
1 腹筋群 :
骨盤を後傾させ(後ろへ傾ける)、腰椎を後方へ弯曲させる
2 大殿筋、ハムストリングス:
骨盤を後傾させ(後ろへ傾ける)、腰椎を後方へ弯曲させる
3 腸腰筋:
骨盤を前傾させ(前向きに傾け)、腰椎を前方へ弯曲させる
4 脊柱起立筋、広背筋:
骨盤を前傾させ(前向きに傾け)、腰椎を前方へ弯曲させる
図の赤矢印で表される筋肉は
骨盤を後傾、腰椎を後方へ弯曲させ
背中を丸めます。
図の青矢印で示される筋肉は
骨盤を前傾、腰椎を前方へ弯曲させ
背中を反らせます。
これら前後方向の筋肉のバランスが悪くなると、腰の骨や表面の筋肉に負担がかかります。
こちらのホームページで提示する運動療法は、
前後どちらかに偏っているバランスを整えることで
腰の支持組織への負担を減らし
腰痛の原因になっている動きや姿勢を改善させる
目的で行う、筋力トレーニングやストレッチです。
腰を反らした時に腰痛が出る方は、
赤矢印の筋群が筋力低下して、青矢印の筋群が固くなっている傾向にあるので、
青の筋をストレッチし、(1)〜(3)、
赤の筋をトレーニングします。(4)〜(6)。(PDFファイル)
1)腸腰筋
@ベッドに横になり、片方の膝を立てる。
A反対側の足をベッドから垂らす。
2)広背筋
@椅子に座り、片手を上げる。
A横へ手を傾けて、体の側面を伸ばす。
3)脊柱起立筋
@椅子に座る。
A前屈みになり、腰から背中の筋肉を伸ばす。
4)ハムストリングス/大殿筋
@仰向けになり、両膝を立てる。
A姿勢を保ったまま、足踏みをする。
5)大殿筋
@-B 姿勢を保ったまま、階段を上る。
6)腹筋群
@仰向けになって、腹に両手を当てたまま、両膝を立てる。
A肩甲骨が浮く程度まで、首をゆっくりと曲げる。
腰を前かがみにしたときに腰痛が出る方は、上のタイプの腰痛とは逆に
赤矢印の筋肉が固くなって、青矢印の筋肉が弱くなっている傾向にあるので、
赤の筋をストレッチし (7)〜(9)、
青の筋をトレーニングします (10)〜(11)。(PDFファイル)
(7)大殿筋
@両膝を少しずらして曲げ、座る。
A体を前に倒す。
(8)ハムストリングス
@椅子に座り、片足の膝を伸ばす。
A前にかがむ。(反対側の足も同じように)
(9)腹筋群
@-A腹這いになり、手を伸ばして背中を上げる
B難しければ、胸の下にタオルを入れるだけでも良い。
(10)脊柱起立筋
@椅子に座り、両手で棒を持つ。
A頭の上に挙げる。(腰の後にクッションを置く)
(11)腸腰筋
@、A 姿勢を保ったまま、膝を挙げる。(壁などに体重をかけて、倒れないように注意)
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大阪脳神経外科病院
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